ポエトリーカレンダートウキョウについて(2000.6) 発刊にあたって:
POETRY CALENDAR TOKYOは、2000年9月より発刊された、特に詩と、朗読にスポットを当てた新しい情報誌です。読む言葉から、語りかけ、耳を傾ける言葉へ。一番新しく、実はもっともベーシックなこの表現を、POETRY CALENDAR TOKYOは広く伝えます。
企画趣旨
「詩」というものの捉え方は様々です。人に見せずにひっそりと深夜にノートに書きつづられるものが詩である場合もあれば、そうでないものもあります。しかし、70年代よりつい最近まで「詩」とは深夜のベッドの傍らにあるものでした。 「表現」というものも、また、形を変えてきました。観客と向かい合う表現は影を潜め、表現者は完成されたものを提供すること、その完成度の高さを求めてきました。
一昨年頃より、そうした状況に少しずつですが変化が起こり始めました。完成度よりも観客の前に実際に立ち、「語りかけ」ることが表現だ、という表現者が現れ始めました。詩の朗読(これは新しい表現者たちの間ではポエトリー・リーディングと呼び名を変えています)が、そこここではじまりました。 こうした新しい動きが、まず何よりも「詩」という表現から起こったのは面 白い現象だと思います。 こうした表現に対する姿勢は、実は広く行われてきたものですが、長らく忘れられていただけなのではないでしょうか。もちろん、地道に続けてきた人々も少数ながらいます。しかし、その姿勢は長く受け入れられてきませんでした。
新しくこうした「語りかける」姿勢を持った表現者は、長く同じ姿勢を続けてきた表現者を知る機会がなかなかありません。また、あったとしても固定観念が既に存在し、実際にそうした表現に触れる機会は少ないのではないでしょうか。 また逆に、長く続けてきた人々が新しい表現者に出合う機会もとても少ないと思われます。なぜ、知る機会が少ないのでしょうか。 それは、情報の伝達に問題があるのではないでしょうか。映画の情報であれば、いくらでも存在しているのに、詩の情報は、とても少ないのが現状です。インフラの整備だけが問題なのではないでしょうか。
それならばインフラの整備をすればいいじゃないか、そう思ったのがPOETRY CALENDAR TOKYOのそもそものはじまりです。 学生時代に出会った詩を一人大事に持っている人は大勢います。そうした人たちは、新しい詩に、新しい同時代の表現に出会いたいと願っているのではないでしょうか。 POETRY CALENDAR TOKYOは、そうした人たちと、新しい、そして実は一番ベーシックな表現姿勢を持った人たちとをつなぐものでありたいと思います。また、それは同時に新しい表現者と、同じ姿勢を持ち続け、地道に続けてきたすばらしい表現者たちとをつなぐものにもなるでしょう。
2000年6月
情報掲載について
POETRY CALENDAR TOKYOは、主に詩の朗読の情報を掲載しています。新旧にこだわらず、すべて同列に紹介していきます。定期的なもの、単発のイベントのもの、有名無名、個人開催、行政の開催などなど、一切こだわりません。 「語りかける」表現であれば、広く収集し、広く伝えていこうと思います。関東地区以外の情報も可能なだけ掲載していこうと考えています。
また、詩の朗読に関連する動きも伝えます。ワークショップや小説の朗読なども積極的にフォローします。
掲載希望の方は、日時、開始時間、開催場所(住所)、出演者、連絡先(電話番号は掲載用・編集用)、料金、タイトルを、下記ハートランドまでお伝えください。なお、掲載される情報は編集部で編集する場合があります。少なくとも上記は必須事項です。
情報の掲載料は無料です。
情報の宛先:ポエトリーカレンダー編集部
住所:東京都杉並区西荻北3-12-10司ビル1F
電話:ファックス03-5310-2520
poetrycalendartokyo@hotmail.com発行形態
- 発行部数: 一万部
- 発行時期: 2000年9月1日1号発行 以降隔月刊
- 料金: 無料配布
- 配布先: HMV、TOWER RECORDなどの大手レコードショップ。 紀伊国屋、青山BOOKCENTERなど大手書店。 ギャラリー、Cafeなどリーディング開催場所。(当初は関東地区のみ)
- 情報掲載料: 無料 紙面体裁: A3四つ折り
- 連絡先: ハートランド 杉並区西荻北3-12-10司ビル1F